皆さま、こんにちは。SpatialChatのダニーです。今回は、バーチャルオフィスとソーシャルプレゼンスの関わりについてお話ししようと思います。
現代のバーチャルオフィスのあり方、ソーシャルプレゼンスに対するSpatialChatの見解、現実世界のコミュニケーションのオンラインにおける演出方法について
現代の従業員は何を求めているのか
オフィスとは、まず第一に仕事をする場所です。同僚や上司とは、時には家族よりも多くの時間を過ごします。そんなオフィスには、現代では様々な特典が付いています。無料の食事やマッサージ、メンタルサポート、キャリアガイダンスなど、大手のテクノロジー企業は、従業員向けの特典に大量の費用を支出しています。
ただ、現代の従業員は別の何かを求めています。その何かとは、柔軟性です。柔軟性とは、職場をオフィスから下町のおしゃれなカフェに変えることではありません。クリエイティブな専門家のために、専用にカスタマイズされた作業環境を提供することです。
柔軟な作業環境の見方は様々ですが、肝心なのは、チームメンバーが共同作業を行い、さらにその作業を効率よくこなせるように力付けるようなリモートワーク環境を作ることです。
現代のコミュニケーションのあり方
しかし、ハイブリッド型の仕事を効果的に実施することは難しく、対面・リモート両方の長所を組み合わせることは、今でも未解決の大きな課題です。
仕事上のコミュニケーションには、大きく分けて三つの媒体があります。オフラインの対面コミュニケーション、オンラインの同期コミュニケーションとオンラインの非同期コミュニケーションに分けることができます。そして、この三つにはそれぞれの良し悪しがあります。
- オフラインの対面コミュニケーションは、人間関係・信頼関係の構築に優れていますが、コミュニケーション範囲外の情報共有は難しいです。
- ビデオ会議はライブディスカッションやブレインストーミングに適していますが、臨場感や情報流通の面ではまだまだ改善の余地があります。
- 録画映像の場合、内容を深く追求することができますが、意見交換など、コミュニケーション要素がありません。
現代では、どのようなオフィスもある程度ハイブリッド型であると言えます。同僚や上司が出張・休暇・体調不要などで不在になっているときに、その人のアドバイスが急に必要になれば、電話やメール、またはビデオ通話で連絡を取ることがあります。ただ、これらの連絡手段ではどうしても物足りません:電話だと資料の共有ができなく、メールは時間がかかり、ビデオ通話用のリンク設定やリンクシェアは面倒です。だからこそ、職場における新しいコラボレーション手段が必要です。
同時にオフィスは、仕事が生み出され、形成される場所でもありますが、すべての人に同じように合う魔法の空間を作ることは難しいです。また、私たち人間はコミュニケーションを必要とする生き物ですから、オフィスがなければ、同僚とのちょっとした雑談や付き合い、一緒に何かに取り組むといった社会的交流もなくなり、寂しくなります。
多くの企業はいまだにリアルオフィスの設置に大いにこだわっています。なぜなら、オフィスの存在は日頃の非公式なやり取りに必要であり、同僚との信頼関係の構築に不可欠であると信じているからです。フルリモートだと、孤独感や虚脱感に襲われ、燃え尽き症候群になりやすくなります。
シングルユーザーからマルチユーザーへ
最新のソフトウェアアプリは、基本的にマルチユーザー仕様を前提に開発され、ユーザー同士の強い親近感を与えるように作られています。
インターネットはもともと、一人一人独立したユーザーの存在を念頭において作られましたが、それが今では、コラボレーション体験に焦点があてられ、従来のアプリケーションもマルチユーザー仕様に変わっています。作業の結果はクラウドのストレージに保管され、そのままクラウド上で編集ができるため、様々な部署に所属する同僚を共通の作業プロセスに巻き込みやすくなりました。
世界中の情報源、お客様、友人やこれまで述べたことは、リモートワークに焦点を当てなければいけないというヒントを私たちに与えてくれました。そこでSpatialChatは、オンラインイベント界のお客様にサービスを提供し続けながも、オンラインで働くチームの共同作業をサポートするワークプレイスなどといった機能の開発にギアを入れ直しました。
テレワークの普及は、コラボレーションネットワークをより孤立させました。リモートで作業することは、自分一人のカレンダーとスケジュールに沿って自分一人で作業しているかのように感じることがあります。
SpatialChatは2020年4月に「50名規模の立食パーティー用アプリ」として誕生しましたが、この数年間の道のりでリモートワークの本来の課題や悩みを数多く発見しました。
新型コロナの悲惨なパンデミックの中、大打撃を受けたのはイベント業界でした。すると、もともとWeb会議やチーム内のコミュニケーションように開発されたZoom、GoogleMeet、Webexなどのサービスも、徐々にオンラインイベント開催の要素を取り入れるようになりました。
ユーザーバブルを移動させたり、距離感のある音を演出したりと、現実世界同様のコミュニケーションのあり方を再現することで、SpatialChatは人と人とを繋ぎ、ソーシャルプレゼンスを生み出し、さらにはZoom疲れを対処できるようなりました。運動不足、コミュニケーション不足、自己開示・自己表現不足は、精神的疲労や社会的疲労の原因になりました。
SpatialChatは、ユーザーの皆様から多くのことを学びました。仮想オフィスの最初のコンセプトを生み出したのも、SpatialChatのユーザーでした。ユーザーたちは、現実世界同様の親近感や一緒にいるときのような感覚を求めて、一つの空間に集まりました。実際、SpatialChatの当初のユーザーは、午前9時にSpatialChatにログインし、午後5時にログアウトしていました。
SpatialChatのようなソリューションは、共通のバーチャル空間を生み出し、「一緒にいて支えあう場所」を演出しながら、現実世界のやり取りを再現し、コミュニケーションを最大限円滑にします。
このような環境なら、人々は共通点を感じ、会話に集中するようになり、共有のブラウザ画面で共同作業を行うことができます。そのため、生産性が高まり、ブレインストーミング、全社会議や定期的なミーティングの効率も向上します。ウェビナー、ウェブトレーニング、ネットワーキングイベント、オンライン授業、そしてもちろん大・中・小規模のチームのテレワークにおいても、上記の効果が見られました。
SpatialChatとソーシャルプレゼンス
無数のフィードバックを読み直すなか、オンラインイベントの参加者、教育者、ファシリテーター、リモートチーム、この誰もが「ソーシャルプレゼンス」という同様の価値を共有していることに気が付きました。
「臨場感があった」
「ソーシャルプレゼンスを感じた」
「SpatialChatを利用したブレイクアウトだと、みんながそこにいるように感じられ、チームの集中力が高まる」
「対面会議と同じように近く感じられる」
「現実世界と同じぐらい従事することができる」
これらすべてのフィードバックには、ソーシャルプレゼンスという共通の理由があります。
つまり、SpatialChatが生み出す、オンラインコミュニケーションのための機能が揃った2次元の環境は、話している相手が実際に存在し、今そこにいることをユーザーに感じさせているということです。
SpatialChatが、企業・教育機関・リモートチーム・そして世界中の人々が繋がりあい、社会的な交流を保ち、現実世界同様の親しみを感じられるようにすることができることを大変うれしく思います。現実世界同様のコミュニケーションややり取りを仮想化し、世界中の人々の地理的な境界線を無くすツールを生み出せることは、素晴らしいことです。
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